32『譲れないもの』



 誰しも譲れないものはある。
 そしてそれを守ろうとする事自体が理不尽である事も。

 しかし理不尽である事は間違っているとは限らない。
 理不尽であるからといって守らなければ、後悔があなたを悩ませる。

 どんな事でも心のままに動けば後悔は決して生まれない。



「我は叩かん、衝撃が凍結を生む《氷の鎚》にて!」
「ここに敷かれしは《炎の陣》、冷気は決して入るべからず!」

 リクが振り下ろした《氷の鎚》は、カーエスが対抗して張った、炎の障壁に呆気無く消散させされる。
 そして生まれた隙を突いてカーエスは攻撃に入った。

「《鷲掴む炎》よ、その灼熱の炎によりて我が敵を燃やし尽くせ!」

 カーエスの障壁になっていた炎がそのまま人の手のように広がり、リクに襲い掛かる。
 リクはそれをギリギリまで待ち、《瞬く鎧》を詠唱する。

「《瞬く鎧》によりて、この一瞬、我は全てを拒絶する!」
「我見たり、汝が《魔導の乱れ》!」

 カーエスはそれを防ごうと《魔導の乱れ》を唱えるが、リクはそれを振り切って魔法を完成させた。《瞬く鎧》が発動し、《鷲掴む炎》がリクを包んだ後、消散してもリクは全くの無傷で済んでいる。
 《魔導の乱れ》は魔導の失敗を誘うために行われるただの妨害行為である。だから唱えられる側がしっかりと魔力を導けば魔法を打ち消される事はないのだ。ただし、《魔導の乱れ》を振り切るには魔導士として相当の技量が必要となる。

 一息の間もなく二人は同時に次の魔法の詠唱に入る。

「我は放つ、射られしものを炎に包む《炎の矢》を!」
「留まりし水よ、流れを持ちて突然なる《鉄砲水》となれ!」

 二人の放った魔法はほぼ同時に発動し、彼らの真ん中でぶつかりあった。しかし《鉄砲水》は少し勢いを殺されただけで造作もなく《炎の矢》を飲み込み、リクにその手を伸ばす。
 今度は《瞬く鎧》を唱える暇もなく、リクは鉄砲水に吹き飛ばされる。

「棘持ちし蔦は伸びて絡みて《茨の網》に!」

 その詠唱を聞いてリクは背中にひやりと冷たいものを感じた。先ほど《風玉》で吹き飛ばされ、同じ魔法を使われたときの背中の傷はまだ血も乾いていないし、一時もその痛みを忘れた瞬間はない。
 リクは必死で後ろを向き、無我夢中で魔法を詠唱した。

「飛べ、《火の投げ矢》!」

 そして放たれた《火の投げ矢》は今茨が伸びて絡み合っている最中の《茨の網》に命中し、リクがそこに到着する寸前に燃やし尽くした。
 リクはほっとしてそこを通り過ぎ、泉の外に着地する。

(“魔導眼”……こいつは思ったよりずっと厄介だぜ)

 リクは始め“魔導眼”のメリットは魔力を肉眼で認識し、見た事を模倣する事によってコピーしたり、《魔導の乱れ》のような妨害魔法を詠唱するタイミングがはかりやすかったりするだけかと思っていた。
 しかしそれだけでは戦闘において、あまりアグレッシブなメリットとは決して言えない。
 魔法を模倣されても自分の魔法だからよく知っているし、模倣だけにオリジナルのこちらの同じ魔法より少し威力は劣る。妨害魔法だって先程リクが実践したように魔導の技量があり、しっかりと警戒していれば問題はない。
 そう思って気楽に構えていたが、今の攻防で“魔導眼”の真のメリットというものを、身を持って知った。

 それが魔法の先読みだ。
 魔法は先ず、魔力を動かす。そして大概の場合、途中から魔導を助けるために呪文を詠唱する。そして魔力の動きによって自然界におけるその現象が発動する条件が満たされ、初めてその現象、すなわち魔法が具現化するのである。
 普通、次に相手が使う魔法が分かるのは呪文を詠唱し始めてからである。
 しかしカーエスの“魔導眼”の場合、その前のはじめに魔力を動かす段階で何の魔法を使うか分かってしまう。
 つまり普通の魔導士よりワンテンポ先に、その魔法に対抗する行動に入る事が出来るのだ。
 例えば、《氷の鎚》を使われそうなのが分かり、その魔法に対して有利な炎の防御魔法《炎の陣》を唱えられる。例えば、相手が《炎の矢》を使うと分かれば、それに対して有利な水の攻撃魔法《鉄砲水》で応戦する。
 結果《氷の鎚》は打ち消され、《炎の矢》は飲み込まれた。

(どんな奇抜な事をやらかそうと、奴には全部見通せるわけだ……)


「魔法の応酬か……魔導士らしい闘いですよね」
「派手な事は派手だな」

 二人の闘いは炎が出たり、泉に氷が張ったり、木から茨が伸びたりして、見た目としては派手なものだった。観光目的でここにいる素人達もこの展開に喜ぶ様子が見える。
 しかし闘いを見なれている玄人達にも、この闘いはどう転ぶか分からない、この大会の決勝戦にとっておきたいくらいの熱闘である。

「今のところカーエス君が“魔導眼”の先読みでかなり有利なようですね」
「彼ももう“魔導眼”のメリットに勘付いているはずだ。ここからどう動くかが勝負の鍵だ。しかし……」

 カルクが解説の後に付け加えた逆接の接続詞にクリン=クランが眉を潜める。

「しかし?」
「少しカーエスの様子が変だ」

 その言葉に、クリン=クランはカーエスの方に視線を戻す。しかしどこも身体の変調は見られない。

「どこが変なんです?」
「私はカーエスに相手をよく観察し、最も効率のいい戦法で闘えといっている」
「そうしてるから今有利になってるんでしょう?」

 カルクは重々しく首を振った。

「それは違う。リク君のような不屈の根性タイプはああやって押し続けるより、押させておいて、確実な機会を狙って一気に逆転する方がいい。はじめの先制攻撃といい、彼の魔法を模倣して“魔導眼”に気付かせたり……、お陰でカーエスはリク君に“魔導眼”攻略の策を練る機会を与えてしまった。
 今回、カーエスは何かにつけて自分の方が圧倒的に強いという事をリク君に見せつけているようだ。本来彼はそういうタイプの人間ではない」
「どっちかというと日頃嘗められて、極める時は極めるタイプですよね」

 クリン=クランの言葉にカルクは頷いてみせ、そしてカーエスに視線を移す。

「私には、カーエスが何かに追い詰められて焦っているように思える」

 そんな事を話している彼らの横を駆け抜けていく者がいた。
 白髪に褐色の肌、これでもかというくらい砂漠に適応した格好が印象的だ。
 それを見て顔を上げたのはクリン=クランだった。

「あれ?」
「知り合いか?」
「確かあの人、リク君の便利屋さんですよ。僕と彼が闘った時、申し込んで来たのがあの人です」

 コーダは観客席の脇にある通路を一気に駆け降り、バトルフィールドを囲う壁までやって来た。
 その真下にリクがいる。


「兄さん!」

 その呼び声にリクが反応する。

「コーダ!? どうかしたのか?」
「どうもこうもありやせんよ! 探してたジルヴァルトが見付かったんス!」
「闘ってる最中にそんな事言われても……」

 リクが困惑した顔を見せると、コーダは更に焦った顔で言い返した。

「普通なら終わるまで待ってやすよ! ジルヴァルトも今、第四決闘場で闘ってやス!」
「だったらなおさらこれが終わるまで待っててもいいハズだろ?」
「相手が問題なんス!」
「でも、もうめぼしい奴はいないはずだうわ……っと!」

 言葉を中断してリクは横っ跳びに逃げた。その後にカーエスの放った《鷲掴む炎》がコーダの下の壁を焦がす。

「決闘中によそ見するとはええ度胸やないか」

 カーエスの据わった目を見ながらリクは言った。

「コーダ、とりあえずこういう状況だから、手短に話してくれ!」
「だからァ! ジルヴァルト=ベルセイクと、兄さんが気に掛けてたフィラレス=ルクマースが対戦してるんスよ!」
「なっ……!?」

 リクが当惑を見せたところで、カーエスの《風玉》が当たり、リクは泉の周囲にぽつぽつと生えている木の一つまで飛ばされた。

「ちゃんと闘いには集中せなあかんで」
「馬鹿たれ、今の聞こえたろ!? フィリーが危ない。一旦闘いを止めて助けに行くぞ!」
「耳は目エほど出来が良うないけどしっかり聞こえたわい! それがどないした?」

 その台詞にリクは意外そうな顔をした。

「どないしたって、……お前フィリーが心配なんじゃないのか?」

 言ってしまってリクは気付いた。カーエスはジルヴァルトとイナスが仲間である事を知らなかったことに。

「お前イナス=カラフを知っているだろう!?」

 その名を出され、カーエスはぴくりと眉を動かした。
 リクは返事を待たずに続ける。

「ジルヴァルト=ベルセイクはイナス=カラフとグルだ! 奴もフィリーを狙ってる!」

 表情は変わらなかったものの、カーエスの顔が蒼白になった。
 彼は抑えているつもりらしいが、彼の動揺は目に見えて明らかだ。

「……関係あらへん。そらフィリーは心配や。でも今はあんたとの決着が先や」

 意外なカーエスの反応に、リクは眉をしかめる。

「……? 言ってる意味が分からねーぞ?」
「分からんでええ」
「だったらせめて俺を通して行かせる気にはならねーか?」
「ならん」

 リクが諭すように言うが、カーエスは頑として聞かない。リクからその蒼く済んだ“魔導眼”をそらさない。

「俺を倒してから一人で行くより、二人ですぐにいった方が助かる確率も高いだろ?」
「それがか分からんほど阿呆やない。こうやって睨みあっとるんもフィリーの為にならん事も分かっとる。……それでも、俺はアンタを今ここで倒さずにいられへんのや!」

 その叫びとともに唱えた《鷲掴む炎》がリクの背後の木を燃やした。しかし、リクは全く避ける必要がなかった。

「カーエス……」

 一時の沈黙の後、静かにカーエスは話しはじめた。

「俺はフィリーと会って五年経つ、カルク先生とは八年近いわ。でも俺はどっちにも頼りにされた事はないし、あんなに真剣な話もした事ない。それはしゃあないわ。それほど頼りにならん男やさかいな」
(あんなに真剣に? ……マーシアの話の事か?)

 しかしリクはその疑問を口にせず、黙ってカーエスの話を聞いた。

「でも、それをアンタは会ったばっかりでそれをやりよった。俺には何があんたに負けてるのかよう分からん。何が違うのかよう分からん。
 ……このまま二人でフィリーを助けに行ったら、やっぱりあんたにエエとこ取られそうな気ィすんねん。でも、フィリーを助けるのはやっぱり俺でいたいねん。
 ……俺、アンタの言うた通り、フィリーが好きみたいや。だから、アンタに邪魔されとうないんや。エエとこ持っていかれたくないんや。
 だからって、あんたがそんな事せえへん言われても俺の気持ちは変わらへん。これは多分あんたの意思とは関係ないねん。何だかんだで、結局あんたの出番が来る。アンタはそういう運の回りしとんのやろな。
 でも、ここで倒していけば確実にアンタの出番はない。だから、俺はアンタを倒してからフィリーを助けに行く。これが好きなフィリーに対しての裏切りになる事は分かっとる。アンタに理不尽な事言うとるのも分かっとる。
 ……俺かて、なんでこんな事考えとるんか分からんわ。我ながら下らん事考えよる。でも、どうしても……どうしても譲られへんのや」

 終始、彼の表情は変わらなかったが、彼の感情は十分にリクに伝わって来た。彼が真剣である事も良く分かる。今の話を聞いて、今日のカーエスの様子が変だった事の全ての説明もついた。
 つまりカーエスはリクに対し、劣等感を密かに抱き、嫉妬していたのだ。デュラスに勝つ事で強さに関して優越感を持つ事で、少しはバランスが保てていたが、リクがクリン=クランに勝ち、その優越感が無くなったところで、彼の劣等感だけが取り残されてしまった。
 言動はそれこそ理不尽この上ない。しかし、人間の心なんてむき出しにすると大概理不尽なものだ。それが分かっているから人は自分の心を表に出そうとしない。
 リクは、自分の気持ちを受け入れ、まっすぐリクにぶつけて来たカーエスには好感が持てた。
 リクはゆっくりと立ち上がって身構えた。

「よし、分かった。この闘いはちゃんと終わらせよう」

 その口元にはうっすらと微笑みが浮かべられている。

「リク……」
「すぐに終われば問題ないんだろ?」
「まさか、わざと負ける気やないやろな」

 カーエスの疑問に、リクは微笑みを不敵な笑みに変えて答えた。

「馬鹿たれ、俺がすぐに勝つんだよ」



 二人は仕切り直しとして、既に氷が溶けてしまっている泉の真ん中で向かい合って立った。
 相変わらず口元に笑みを浮かべたままリクはカーエスを見据えている。
 カーエスはその自信の理由が分からなかった。まさか、自分の“魔導眼”を破る術でも思い付いたと言うのか。

(有り得へん……、俺の“魔導眼”を破る術なんて……!)

 リクが動いた。カーエス目掛けて一直線に突っ込む。
 カーエスはそれに反応して、ぐっと腰を落とす。
 その澄んだ蒼い瞳を凝らし、リクを見据える。どんな魔法が来ても、すぐに対抗、圧倒できる魔法を詠唱する自信がある。

(さぁ、どう来るつもりや……?)

 しかし、リクの魔力は動く様子を見せなかった。
 それを見たカーエスはなるほど、と感心する。確かに肉弾戦なら“魔導眼”の能力は一切関係してこない。
「しかし、甘いでっ! 防ぐな、返せ…」カーエスは全ての物理攻撃を無効化する《弾きの壁》を唱え始めた。
 しかしその瞬間、彼は驚愕に目を見開いた。

「我は捕らえん、水流にて紡がれる《水の縄》にて!」

 リクの手から伸びた、水で構成された縄はあっという間に伸びた。物理攻撃ではないので既に完成して発動した《弾きの壁》を呆気無くすり抜け、カーエスの身体に巻き付く。

(し、しもたァ……!)

 これは単なるカーエスの判断ミスだった。
 リクが全く魔力に動かさずに来るのを見て、物理攻撃ならばと《弾きの壁》で対応したのが不味かった。つまりこの瞬間からカーエスは魔法攻撃に対し全くの無防備になってしまったわけだ。
 カーエスの“魔導眼”戦術は言わば「後の先」を極めた戦術である。相手の出方を読み、それよりも強い手で対抗する。普通はこれを行うと、防御行動が遅れてしまいがちだが、“魔導眼”の能力で普通より少しだけ早く相手の手を知ることが出来る。
 互いの魔法を発動してしまった後なので、相手はもう手をかえる事が出来ず、カーエスに完璧に攻撃を防がれ、反撃される。
 しかしリクは攻撃しながらも、魔法は使っていなかった。そしてカーエスは魔法を使ってそれに対応してしまった。そのためにリクはいつでも魔法を唱えられる体勢だったし、カーエスはもう自分の手を変える事が出来ない状況だった。
 カーエスは魔法ではなく、自らの体術をもって防御すべきだったのである。相手より先に魔法を使ってはならなかったのだ。
 今回の戦闘では攻防全てを魔法で行ってきた二人であるが、それに慣れきってしまい、つい今度の防御行動も魔法で行ってしまったのがカーエスの敗因であった。

 リクは《水の縄》で縛られたカーエスを思いきり引っ張り寄せた。
 ぐん、と力強く引き寄せられ、自分に向かって猛スピードで迫るカーエスを見据え、リクはやはり不敵な笑顔を浮かべながら止めの魔法を唱えた。

「我は突かん、槍穂に裁きを宿す《雷の槍》にて!」

 勢い良く肩口を突かれ、そこから体中に電流が走る。未体験の衝撃にカーエスは思いきり悲鳴を挙げてしまった。

「う、うがぁぁ……!」

 肩を貫く《雷の槍》が消えると、カーエスは支えるものを失ったようにその場に崩れ落ちた。
 リクはそんな彼の腕から“証の腕輪”を外す。すると腕輪は砂になった。
 勝利の余韻を感じる暇もなく、彼は立ち上がり出口を目指そうとしたその時、気を失っているはずのカーエスが口を開いた。

「……待てェ……」
「これ以上待てるか! もう決着はついた、だ……ろ…?」

 振り向くと、カーエスが立ち上がっていた。《雷の槍》の影響でしばらくはしびれがとれず、起きるのも困難なはずだ。否、気を持っているだけでも辛いはずである。
 そんなカーエスの不屈の根性にリクが言葉を失っているとカーエスは続けた。

「ああ、勝負はついた。……あんたの勝ちや」
「じゃ、どうして立ち上がる?」
「……俺も、行く…」

 息も絶え絶えのカーエスの発言に、リクは唖然とした。

「今、俺と闘ってやられたばかりだろ?」
「……傷は、あんたより、マシや…」

 言われて、リクは背中の痛みを思い出す。

「……頼む、引き留めた、罪滅ぼしや……何ぞ、役に、立てるかも知れへん……よって」

 そういってカーエスは澄んだ蒼い眼をリクに向けた。
 リクは少し押し黙った後、カーエスに駆け寄って肩を貸した。


   *****************************


 決闘場を出ると、コーダが運搬サソリを連れて現れた。

「兄さん、早く乗って!」
「ああ、ありがとな」

 リクはカーエスを客室の中に放り込むと、自分も乗り込んだ。
 そしてリクは客室の一番前に行ってコーダに話し掛ける。

「コーダ、出来るだけ飛ばしてくれ!」
「合点しやした! 今日は久しぶりに思いっきり行きやス!」

 コーダは元気よくその顔は満面の笑顔で答えた。この顔にリクは一瞬、不安を憶えた。

「《シッカーリド》、“全速走行モード”!」

 コーダのこの掛け声に答えるように、運搬サソリ《シッカーリド》が閃光に包まれる。
 光が収まった時、リク達のいた客室が消え失せ、彼らはただ巨大なサソリの背中にいた。

「な、何だァ……?」

 何が起こったのか理解出来ないリクに、どこからか取り出したゴーグルを掛けて、前方の御者席に座ったコーダが振り向いた。

「しっかり捕まってるんスよん、でないと……」

 コーダの言葉の途中で《シッカーリド》は走行を開始した。……のっけから今までリクが体験した事のないスピードで。

「うわおっ……!?」
「振り落とされやすから」

 運搬サソリ《シッカーリド》はその後一瞬で、この場にいた人々全ての視界から完全に消え失せた。
 そして残ったのはやけに悲痛な響きのある二人分の叫び声だった。

Copyright 2003 想 詩拓 all rights reserved.